幼い頃に捕まえにいったカブトムシ。
カブトムシはスイカが好きだ。
今から15年くらい前、小学校中学年の頃。
母が食後にスイカを出してくれた。
首が座るまで犬に育てられ、立てるようになるまで天狗に育てられた俺はスイカという食べ物を知らなかった。
スイカといえば電車に乗るさいに必要なチャージするアレしか想像できなかった俺の目の前に出てきたもの。
黒く光り顔らしき部分からは長く伸びた角、裏側は足みたいなのがたくさんはえていて、よくみると微妙に動いている。
「早く食べちゃいなさい」
これで…
これで電車に乗れるのか?
てゆうか。
早く食べちゃいなさいって。
宮崎駿先生が六本木ヒルズのイルミネーション見て言った一言くらい幻想的だね。
俺は机の下にその「スイカ」
とやらを隠し。
ごちそうさまでした!
と言い自分の部屋へ逃げ込んだ。
その夜、父と母の部屋を覗いてみると母がこう言っていた。
「最近、雨ばっかりでいやね。お父さん」
よしっ!ばれてない!
バレンタイン!
バレンシアオレンジ!
バタフライ!
バターソテー!
もう知らね!
おわり














